ウコン(ターメリック)の健康効果と使い方

ウコンは二日酔い防止のドリンクでおなじみかと思いますが、他にも様々な健康効果があります。

ウコン(ターメリック)の生の状態を見たことありますか?ちょうど生姜に似たような形をしているけど、生姜よりもうちょっとオレンジがかった感じの見た目をしています。見た目が似てるだけあってやっぱり同じファミリー出身で、ショウガ科ウコン属。ターメリックというとピンとくるかもしれませんが、カレーのスパイスに入っているカレーの色を黄色く染めてくれるスパイスがウコンです。アーユルヴェーダや漢方の世界では古くから薬としても使われてきました。

ウコンの主な栄養成分

クルクミン

クルクミンはウコンの中の主要な有効成分の一つで、抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用、神経保護などの働きに注目が集まっています。経口摂取されたクルクミンの吸収率はそれほど良くなく、ブラックペッパーと一緒に取ることで吸収率を上げることができます(辛み成分ピペリンの働き)。また、クルクミンは脂溶性なので油と一緒に摂取することもおすすめです。では、ウコンの代表的な健康効果について一つ一つ見ていきたいと思います。

その他の主要栄養素

ビタミンC
ビタミンB6
マンガン
鉄分
カリウム
オメガ3脂肪酸
食物繊維

ウコンの健康効果

炎症を抑える

炎症は、病原菌などの異物が体に侵入してきたときに戦ったり、またダメージを修復したりするときに起こる体にとって必要な働きではありますが、慢性的な炎症は体に不調をきたします。ウコンは抗炎症薬にも劣らないほどの強い働きがあると言われており、リウマチやその他多くの症状の予防や治療に効果があるとされています。

抗酸化作用

体の酸化は老化や疾患の元と言われていますが、ウコンの有効成分であるクルクミンは酸化の原因となるフリーラジカルを中和することにより酸化を抑える効果があるとされています。また、体に備わっている抗酸化エンザイムの働きを高める働きもあるとされていて、ダブルパンチでフリーラジカルから守ってくれています。

消化を促す

アーユルヴェーダでは古くからウコンは消化を促す薬としても使われてきました。高い抗炎症作用、抗酸化作用は消化器系にも作用し消化を促進するほか、過敏性腸症候群の治療としても研究されています。

精神安定効果

ウコンの有効成分クルクミンは、抗うつ作用も期待されています。セロトニンとドーパミンの働きを高める作用も確認されており小さな研究ではクルクミンは抗うつ剤と同じような働きをするとも言われたようですが、それを裏付けるにはまだ長期的なトライアルが必要なようです。気持ちが落ち込んだ時には、ウコン入りの何かを口にしてみるのもありかもしれませんね。

二日酔い軽減

日本では、ウコンといえばまず二日酔い軽減を思い浮かべるかと思いますが、アメリカの記事ではそんなに大きく取り上げられていないような印象を受けました。でも検索したら確かに載っていて、脳や肝臓をアルコールの影響から守る、アルコール毒素の排出、不眠や記憶喪失などのアルコール摂取の副作用の軽減などが挙げられています。
肝臓の働きを促す作用は、長期的に薬を服用しないといけない疾患をお持ちの人たちにとってもありがたい作用ということになります。

その他にも、がん予防、心臓病予防、アルツハイマー型認知症予防など多岐にわたって研究されています。

副作用

アーユルヴェーダや漢方でも薬として用いられてきたほど強い作用があるわけですから、心配なのが副作用。

大量に摂取するとおなかの不快感を感じることがあります。おなかが弱い方は気をつけて摂取してください。また、胃酸の分泌も促すため胃酸が出すぎたら問題な方も気を付けてください。
血液サラサラ効果もあり、出血しやすくなるという副作用も。手術の前後も摂取を控えた方がいいですし、ワーファリンなど血液を固まりにくくするお薬を摂取している方は大量摂取は控えた方がよさそうです。
妊娠中の方はターメリックの作用で陣痛が早まるという話もあるようです。食べ物に少し入れる程度はいいとしてもサプリメントとして摂取するのは控えた方がよさそうです。
肝臓の働きを促すといっても、元から肝臓が弱い方、肝臓疾患をすでにお持ちの方はウコンはさらに悪化させてしまうという報告もあります。

いずれにしても、気になる方はお医者さんに相談してください。

使い方

パウダー状のスパイスは簡単に食事に取り入れることができます。

カレーやバーベキューの下味のスパイスに混ぜて
ドレッシングに混ぜて
ロースト前の野菜にかけて
スムージーなどのドリンクに混ぜて

上述しましたが、油脂やブラックペッパーと一緒に取ることで吸収率が上がります。